「失礼します……」



ドアを開けると、ツンと消毒の匂いが鼻をつく



沢田先生は、ワイシャツの上に白衣を着て、窓際に立っていた



「ん?」



ん?て、なに……?



「あ……安藤ですけど……」



私が言うと、先生はぴょんと保健室内に飛び降りた



先生……窓に座ってたんだ……



もともと身長高いから気付かなかった



「これ、拾いました」



先生は、机の上から生徒手帳を取り、私に差し出した



「ああっ!!すみません……ありがとうございました」



私が、生徒手帳を取ろうと手を出すと、先生はその手を、ひょいっと引いた



そして、腰を曲げて、私の顔を覗きこんだ