「ほな。何かあったら、すぐここに来てええからな」



「はい!!先生……ありがとう!!」



手をひらひらさせながら、彼女は廊下を走って行った。



廊下は走ったらアカンで。


学生主任に怒られるで……。



安藤が角を曲がった時、学生主任の声が聞こえた。



「こらー!!!廊下を走るな!!!!」



……ほらな。



「アハハハ!!!すみませーん」



アイツ笑ってるやん……



タフやな……



ホンマに可愛いやつや……。




俺が守ったるから、頑張りや……。









ほな、掃除でもすっかな~


心の中で独り言を言いながら、窓を開けた。



春の風が、花の甘い香りを持って、ふわりと入ってきた。







こんな綺麗な季節にあの子と出会って、幸せやな……





~要side END~