「はぁ……」



なんかエライことになってもうたわ……



「せんせ……」



不意に聞こえた、弱々しい声



「目ぇ覚めたん……?開けるで?」



俺はカーテンを開けた。



ベッドの上で、優しく微笑む安藤。



その顔はアカンわ……



抱き締めたくなるやろ……



「気分は大丈夫か?」



「先生のおかげで」



アカン!!!


それはアカンわ!!


殺し文句やね




なぁ、安藤……


抱き締めてええか……?



その体を、この腕の中に……。