「はい……」



優しく布団をかけ、先生は立ち上がった。



「カーテンは閉めるけど、ここにおるからな。心配せんでええよ。呼んでくれたら飛んでくからな」



小さく頷き、目を閉じた。



カーテンの閉じられる音と、先生のスリッパの遠ざかる音、椅子に座る音……



それらを聞きながら、少し涙を流した。



こんなに安心できるのは、先生だから?



沢田先生だから?



布団の中で、少し冷えた手を、きゅっと握った。