~要 side~



コーヒーを飲みながら、窓際に立ち外を眺めた。



「あはっ……」



この人込みの中、走り回るとは……犬みたいだな。



「沢田先生?どうなさいました?」



英語担当の鈴木先生が、俺の肩に手を置いた。



昨日も思ったけど、何かとボディタッチが多い人や……。





「どうもしませんよ?」



愛想笑いをすると、鈴木先生は目を輝かせた。



「そうですか?沢田先生も、若い女の子が好きなのかと思って……あ、でもどうせなら若い方がいいですよね」



そんなことを言われたら「そうですね」なんて、言えへんやろー!!!!



「そうですか?私は年上も年下も気にしませんよ」



コーヒーを無理矢理口に含みながら、愛想笑いを見せた。