「有紗は僕の幼馴染で、小さい頃からの知り合いなんだ。有紗は僕のことをずっと好きでいてくれたみたいで…。小さい頃の約束は有紗が勝手に…」



「勝手に?有紗さんは聖夜から…」



沙羅のほほに涙が伝う。



「…分かった。好きだったんだ…」



“好きだったんだ”



その言葉が痛い…。



「でもそれは小さい頃の話だ。今は沙羅のことが好きなんだ!」



「…嘘」



その言葉を発したのは沙羅ではなく…



「聖夜もそんな男になっちゃったのね…。」



「有紗…」



「うぅ…」



沙羅は小さく泣いた。



「私はね、聖夜のこと愛してるの。それを簡単に奪われたのよ?」



私は聖夜の事、好き…。



聖夜は私に対して優しかった。



いつも笑ってくれてた。



そんなあなたが大好きだった…。