「何を言ってるの?だましてなんかないわよ?」


真顔で母は言った。



「ふざけてる…」



母のその言葉に沙羅はあきれてしまった。



「あぁ、言い忘れてたわ。私たち白石家はねぇ、代々伝わるお金持ちなのよ?」



「…は?」



「だから、沙羅はお金持ちの娘なの。ごめんね、今まで隠してて。じゃ早く下りてきなさい」



「ちょ…」



私がお金持ちの娘…?まさか。