「お嬢様?お座りください」



メイドさんが椅子を引いてくれた。



「あ…ありがとうございます」



とりあえず沙羅は座った。



「沙羅?いい加減、認めてちょうだい。庶民からセレブになれたんだから…」



沙羅はその言葉を聞いてハッっとした。



「…そうよ。そもそもなんで普通の家からこんな豪邸にいきなり住むことになるわけ?大事なこと忘れてた…」



「…確かに庶民の暮らしはしてたわ。お父さん、実はね白石財閥のトップだったの。私、そんなこと知らずにお父さんのこと好きになっちゃって…。もちろんそのときの私は庶民
だったわ。