「俺、佐桜花さんのそういう所、好きだなぁ。」
「えっ!?」
「あれ、そんなに驚くことですか?」
「驚くよ!いきなり好きとか言われたら、誰だってびっくりするって!」
ファンの女の子達に“かっこいい”とか“大好き”とか言われるのは素直に嬉しかったけど、好きな人に言われると全然違うんだな。何ていうか……恥ずかしくて、返す言葉がない。目を逸らして、うつむくことしかできなくなる。
相変わらずおかしそうに笑う竜泉君は、あたしをからかう楽しさにでも気付いてしまったのか、「じゃあ、佐桜花さんの好きな所、一個ずつ挙げていきましょうか?」なんて言い出した。全力でお断りして、全力で帰宅をオススメする。竜泉君は残念そうにしながらも、駅までの道のりを歩き出した。
――友情と愛情のボーダーラインは、あたしの中ではすごく曖昧らしい。だから多分、この恋も、友達の延長線みたいな所にある。それならいっそ、途切れないでずっと続いてくれたらいいのに。隣で笑う、自分より少しだけ小さい男の子を見つめながら、そう思った。
「えっ!?」
「あれ、そんなに驚くことですか?」
「驚くよ!いきなり好きとか言われたら、誰だってびっくりするって!」
ファンの女の子達に“かっこいい”とか“大好き”とか言われるのは素直に嬉しかったけど、好きな人に言われると全然違うんだな。何ていうか……恥ずかしくて、返す言葉がない。目を逸らして、うつむくことしかできなくなる。
相変わらずおかしそうに笑う竜泉君は、あたしをからかう楽しさにでも気付いてしまったのか、「じゃあ、佐桜花さんの好きな所、一個ずつ挙げていきましょうか?」なんて言い出した。全力でお断りして、全力で帰宅をオススメする。竜泉君は残念そうにしながらも、駅までの道のりを歩き出した。
――友情と愛情のボーダーラインは、あたしの中ではすごく曖昧らしい。だから多分、この恋も、友達の延長線みたいな所にある。それならいっそ、途切れないでずっと続いてくれたらいいのに。隣で笑う、自分より少しだけ小さい男の子を見つめながら、そう思った。