「うーん、まあねぇ・・」

ネコガールが困惑しつつ認めると、ナン
は深いため息をつき、

「そんなことするからいけないのよ。
 
 そりゃあ私だって、あんたが人の男
 奪うような子じゃないとは思ってる
 けどさー」

ナンが宮城のことをすでに勝手に「自分
の男」呼ばわりしているのを聞いて、
ネコガールは一瞬おかしみを感じたが、
表情には出さなかった。

ナンはまだ何かスッキリしないように
見えたが、

「あたし帰るわ」

と一方的に言うと、ぷいっと夜の闇の中
に去っていった。