先に抜けたとは言え、
まだ何組かすらわからないあたしは
まず、組割り表を見に行った。

「矢崎明里・・矢崎明里・・・やさ・・あった」

1年3組らしい。
んー、真ん中かぁ。
よし、とりあえず教室行かないと・・。
絶対もうみんな仲良くなってるもん。
これでハブかれたら海斗のせいだ。
まったくもう・・。

そんなこんなで
クラスの前についた。
騒がしい教室の声が廊下まで響く。
そうとう盛り上がってるよ・・。

―ガラガラガラ

思い切って後ろのドアを開けた。
あたしの出席番号は後ろから2番目
だから、廊下側の後ろから2番目か。
すぐそこのあいてる席に座った。

すると、
肩をポンポンと叩かれた。
後ろを振り返ると、サラサラストレート
にぱっつんの前髪が可愛い女の子がいた。

「あ、矢崎さん・・だよね?」
「うん、そうだよ」
「あたし、夢田咲綺。みんなさきっちって呼ぶから、そう呼んでね」

さきっちは可愛い笑顔を見せた。

「あたしは明里ってよんでいいよ」
「おっけーい、ありがと。仲良くしよっ」
「当たり前!メアド交換しよ~」
「いいなりよー」

こうしてさきっちとあたしは仲良くなった。
今思えば本当にさきっちと友達でよかった。
ほんとうにさきっち大好きなんだ。

―ガラガラガラ

こんどは前のドアが勢いよくあいて
担任らしき先生と・・・・・・・、
んぁ?
何々?見間違いじゃないよね・・

なんで海斗がいんのーーーーーー?

「やったぁ明里。うちら桜木海斗と一緒だよ!」
「うそだ・・・うそだうそだ・・」
「え、明里そんなに桜木のファンだったの?」
「ファン?ありえない。あんなのカスだよ」

ジロ―

女子の視線が一揆に集まった。
ひゃー、声でかかったか。

「てかそんなに海斗って有名なの?」
「知らないの明里ー、ここら辺じゃ有名じゃん。頭良くて、運動できて、ちょっと危険でかっこいいって」

頭いい?運動できる?
あの海斗が王子様キャラ?
・・・ブルブルッ
ないないない、ありえないって。
てか危険どころの話じゃないよ、あいつは。
かっこいいかもしんないけどさあ、
あれが有名な王子様なんて・・・