新太は慌てて後を追う。
「宮内!!っ…まどか!!」
まどかは思わず振り返る。
「何で来るの。嫌いなんでしょ?」
新太はまどかをまっすぐ見る。
「嫌いじゃない。」
そしてだんだんまた顔が真っ赤になる。
「だから…その…好き…なんだよ…。」
まどかはニヤニヤ笑うクラスメイトたちに気づきながらも構わず、新太に抱きついた。
新太の心音がものすごく速い。
でも、あえて気づかないふりをした。
「さっき、まどかって呼んでくれた。」
「うん。いやだった?」
まどかは首を横にふる。
「嬉しかった。私も新太って呼んでいい?」
「いいよ。」
耳元で恥ずかしそうに新太は囁いた。