まどかは新太に寄りかかる。
すっかりまどかは新太と誰が見ても仲良しになっていた。
「岡崎くんも一緒に行こうよ〜。」
「行かない。誰だよ健一って。俺関係ないじゃん。」
新太の言うことはもっともだった。
「健一はお父さんだよー。」
「はぁ!?」
珍しく新太は大きな声をあげる。
「ね、行こう?」
「やだよ。」
まどかは駄々をこね始める。
「岡崎くんはまどかが嫌いなの〜?」
新太はため息をつく。
「嫌いなんだぁー。」
「何でそうなんだよ…。」
まどかは新太に抱きつく。
新太は顔を真っ赤にする。
クラスメイトたちはその様子を面白そうに観察する。
「な、何してんだよっ!」
まどかは離れない。
「ほら、いつも怒るじゃん。私のこと嫌いなんでしょ?」
「だからっ!」
「まどかは岡崎くんが好きなのにー。」
さらに新太は顔を真っ赤にする。
クラスメイトたちはニヤニヤとし始める。
「ちょっ…待て、お前何言ってんの。」
「いーもん。ひとりで帰る。」
まどかは拗ねると教室を出る。