数分後

おじいさんが温かい生姜湯と、おむすびを持って来てくれた

「寒かっただろう。生姜は、身体を温める効果があるんじゃ」

「へー…」

知らなかった


「あーっ!!?おむすびだぁ!じいさんもう喰っていい??」


「あぁ、食べなさい」

おじいさんはにっこりと笑う

狼はいきなりおむすびにかぶりついた、よほどお腹が空いたのだろう


「おまえ…はしたないぞ」

孤白がギロっと睨んだ


「飯は旨く喰えればいいんだって」


口の周りにご飯粒をつけて、狼は呑気にあははっと笑う

「ご飯粒ついてるよ」

私ははぁ…と溜め息をつきながら、ついているご飯粒をとった


狼は驚いた顔をして、瞬時、耳まで真っ赤になった


「……!!?」

予想外の反応に私まで驚く


「さ…サンキュ」