「さてと、わしらの家に案内しよう、皆のものついて参れ」
おじいさんはまた歩き出した
たしかに自然環境は良さそうだ
私たちが通る道の端は、たくさんの野菜がなった畑でうまっていた
おじいさんに案内されて行った家は、かなり大きめだった
だけど、私が本当の人間のサイズだったら?という事を考えると微妙だった
「ヘェ~、じいさん家でかいじゃん」
「おそらく、この村の中では一番でかいと思うな、これでも村長じゃからな」
「ふん、ただの小さいじじいではなかったようだな」
孤白が言う
全く…、孤白の毒舌は誰に対してでも健全なようだった
「あれ…おじいさん1人暮らしなの?」
私が言うと、おじいさんは寂しそうに笑うだけだった
「その事はあまり聞かない方がよさそうだな、桜田様」
「……?」
おじいさん…何かあったのかな?