時、すでに遅し

気付いた頃には私は、ネズミぐらいの大きさまで縮んでいた

「………」

「どうしたんだ?椎愛」

「命とお金、どっちが大切なのよ」

「え?そりゃ命だろ」


「おまえは馬鹿だ。この戦いは我らを巻き込んで命をかける事になるのだぞ」


「あ」

「狼のバカ~ッ!!」

「まじゴメン…」

狼はガクッと肩を落として、尻尾と耳をショボンと伏せた


「………」

なんか見てると可哀相になる

「狼、しかたないよ。もう怒ってないから気をおとさないで」

「……ゴメン」

そんな調子で、おじいさんの後をもくもくとついて行った


「ここがわしの村だ」

それは、大きな木の空洞を通った後に存在していた

「うわぁ…」

一見、平凡そうに見えるがあんな大変な事があっているのか…

「結構綺麗な村だな」

「わしらの村は長年の間自然を大切にしてきたのだ」


おじいさんが自慢するように言う