「やはりな…まさかこんなところに食魔鏡が出没するとは…」


孤白がうむ…と眉間に指をあてる

「食魔鏡ってなんだよ?」


「やはり馬鹿だ。おまえは本当にのみ以下の脳しかないんだな」

「わ…悪いかよ!?」


「しかたない、馬鹿にもわかるように説明してやろう」


狼はいらっとしたようだが、しかたなくムスッとして黙り込んだ


「食魔鏡とは、実体があり、周りの景色と一体化している…それに気付かず迷い込むものがいるのだ」


「迷いこんだらどうなるの?」

「喰われる」


「!!?」

「まぁ、多少弱らせてだがな。何時間も自分の腹の中を迷わせ、そして疲れきったところを喰う」

「おじいさんたち大変じゃない!」


「だが安心しろ、我らのサイズの者は喰われない。食魔境のサイズは小さいのだ」

「良かった~」


「よくないわい!!わしらは全く良くないに決まっとる」


すると今まで黙っていた狼が、やっと口を開いた

「いくらくれる…?」