「いい加減やめなさい!」
私は2人に叫んだ
2人ともピタリと殴り合いをやめて、こちらを向いた
「そういえば、そなたの名前を聞いていなかったな」
「え?あたし?」
「そーいや俺もおまえの名前を聞いてなかったの忘れてた」
「私は…桜田椎愛よ」
「桜田…?なにか聞いた事のある名だが…、まぁいい、我の名は孤白【コハク】だ」
「ふぅん…椎愛か、それとそこの狐、俺には狼っていうちゃんとした名があるんだ。犬っころ呼ばわりすんじゃねぇよ」
「うるさい、我がおまえをどう呼ぼうと勝手だろう」
「じゃあ俺も好きに呼ばせてもらうぜ」
「今思ったのだが、我はおまえに助けられたのではない。桜田様に助けられたのだ」
今、孤白名前に様つけてたよね?
「はぁ?俺にも助けられただろう」
「いや違う、断じて違う。桜田様は命の恩人だ。この野蛮な犬っころから助けてくれたのだ」
「あ!また犬っころって言ったな!」
この2人の喧嘩はどうも止まりそうにない、てか止まらない