「あ、次移動教室だよ。行くわよ」

気ままな明李の後に続いて、俺も教室を後にした。






カラーンコローン…

放課後になり、早速届けに行くことにした。

「おーいッ!大ちゃん!一緒に帰ろッ?」

「あ、明李ちゃん、良いところに」

「ちょっとぉ、もう『ちゃん』付けでよばないでよッ!」

「明李って呼ぶの?」

「そうよッ!別にイヤならイイけど…?」

「いいよ、明李って呼ぶ。」

「うんッ…あれ?それ誰の?」

うちの学校は男女で生徒手帳の色が違うのですぐに見分けが付く。

「これ、廊下でぶつかった子が落としてったやつ。一緒に探してくれない?」

「あー…イイよッ!とりあえず、中見た?」


「いやッまだ見てない」

「あんたホンットお人好しねッ!貸してみッ?」

そういって奪い取った。

「あー…これ春留先輩のだよッ!表紙にラインストーンはってある。」

「どこにいるか分かる?」

「こっち」

手を引いてつれられたのは豪華な一軒家だった。

「ここッ!?」

「うん」

ピンポーン

《あらッ明李ちゃん》

モニターから声が聞こえた。

名乗る前に分かったということは、たぶんカメラ付きだ。