あたしが松原先輩を好きになったのは、ほんの一瞬の出来事があったから。





あのとき先輩はあたしの名前を呼んでくれた。





それから、傘まで差し出してくれた。





先輩...あの後すぐに走り出してその場から逃げちゃったけど、ホントはあれ、すっごく嬉しかったです。




先輩にとっては記憶に残らないぐらい、小さなこと。




でもあたしにとっては先輩を好きになるほど、大きなこと。