「じゃ、俺行くんで」

行き先はないけど
とにかくこの場を
立ち去ろうと思った。

いや、立ち去りたかった。

その歩みを
阻むかのように・・・

「そっかあ!!」

・・・大声が響いた

「・・・??」
「独り言か!!」
「・・・・」

何かと思ったら・・・
びっくりさせんなよ

振り向いたの無駄じゃんか・・・




この時はまだ気付いてなかった。

この人が自分の光となって
くれる人だということに―――