18歳の春――

桜が舞う頃、窓の外には空を
自由に飛ぶ鳥たちの姿が映る。

こんなに暖かいというのに
何もやる気がしない・・・


「はぁ~」

ため息がそっと漏れた。
と、同時に部屋のドアがノックされる。


「空ー、天気いいし外にでたら??」
ドアの向こうから兄の海都の声。


「めんどい・・・」

声にもならないような声で
答えると海都兄は怒ったような顔で
部屋に入ってきた。