「だってさ、今みたいに誰かが来たら困るのお前だろ？」
確かに、また誰かが来たら言い訳を考えなくてはいけない。もしかしたら、言い訳のしようのない場面も見られてしまうかもしれないのだ。
一応私のことも考慮してくれてるのか、とちょっとだけ安心した。
それに――、と彼は続けた。
「ちょっと確かめたいことがあって」
「確かめたいことって？」
私が問うと、彼は少し考える仕草を見せた。
「……うん……そうだな」
あまりにも彼がもったいぶるものだから、ちょっとどきどきしてしまう。
そんな私の視線に気が付いたのか、彼は無邪気そうに笑いながら言った。
