『このサックス、粋でしょう?Jazzは、どんな曲でも自由にアレンジ出来るんです』 『自由に……?』 マスターは頷き、言った。 『曲を、どの楽器でどう演奏するか……アレンジの即興演奏は、Jazzの醍醐味ですね』 マスターを見上げたわたしに、マスターは微笑んだ。 もう一度、わたしは優しい音楽に耳を傾けた。 『わたし、好きだわ。この曲……』 マスターが頷いた。 ・