ホストならば、俺がやってきた事を色恋と言ったのだろう。



「真央のバカっ!!アンタなんか最低!!」


俺の家に響き渡る怒鳴り声、ミユキが家を出ていってから少したって、前から俺を好きだ好きだ言ってくる女にちょっと甘い言葉をかけ、金を巻き上げた途端、彼女面してきやがる。


そして泣きじゃくって、ヒステリーを起こす。



今日もそのパターンだった。



女と俺が寝ているところに、違う女が現れた。それで修羅場というわけだ。




「あっゴメン」


後から家にやってきた女は、チュッパチャップスを口にくわえ、大した悪くもなさそうに謝った。


ギャルなのかヤンキーなのか判別はつかないが、その女は確かに世界で一番俺を知っている女だった。



「アンタァ!真央のなんなのよ!」


ヒステリックに叫ぶ女に、チュッパチャップスをくわえた女は余裕な表情を見せ、軽薄な笑みを浮かべたまま答えた。



「真央の、オンナ」