この時あたしは何も 知らなかった。 ただ…笑顔で 圭の右側を歩いていた。 圭とはスッゴく順調で 登下校は一緒に行き 繋いだ手は 離さなかった。 そんなある日── 「羽美?明日俺ん家来いや♪」 明日…? そういや明日 土曜日だ!! 「うんッ!!行く行く〜」 「ほなオカンに言っとくわ」 そう言って圭は 私の頭をクシャクシャと 撫でた。