そのまま私は気を失ってしまった。
「…み!!う…ぃ!?…羽美!!」
目が覚めると白い天井が真っ先に目に飛び込んできた。
すぐに病院だと分かった。
そして私の手をずっと握っているのは…沙良だった。
「もう!!心配したやんか!!…大丈夫??」
「うん…。…龍は??」
「さぁ…?そういや居らんな。星弥!!龍どこ行ってん」
「あぁー、ジュース買いに行った」
ガラガラ──ッ
…龍が戻ってきた。
「…はい。お前俺が学校行きよったら道端で倒れとってんぞ!!ビックリしたわ!!」
龍は買って来た私の大好きなミルクティーを渡しながらそう言った。
そんな嘘付かなくていいのに…
龍分かりやすいって…。
龍は…私と一緒だ。
嘘を付くのが下手で
嘘を付いてる時の笑顔…
スゴく悲しそう。
でも私は本当の事は言わない。
龍に助けて貰ったって──
今誰かに話すと
龍の事スキになりそうだから───…
そんな私は…
卑怯者ですか──??
でもこれだけは今言っとく…
「龍…ありがとう」
精一杯の笑顔で───
嘘偽りない最高の笑顔で───
そしたら龍は照れながら
「お、おう」
て言ったんだ。