なんで……



「王李。俺らは、試されてるんだ。」


「試されてる…?」


「うん。これで俺らが歌手として売れたら、会社の方もウチの事務所も、いいだろ?」


「でもっ」




俺の言葉を遮って
社長はまた話しを続けた。



「お願い王李!」



顔の前で両手を
合わせて拝む社長…。




「雫のためだからな」