「……んの野郎っ!」


こんの糞野郎が。
莉乃に簡単に近付くんじゃねぇっ!!


「大丈夫か!?莉乃っ!」


今だ固まったままの莉乃に声をかけた。


「ひ……日向……?」


目を見開いて俺を見つめる莉乃に、近寄った。
少し躊躇ったけど、莉乃の顔見たらもう迷ってられない。


「ん?何かされたか?」


首を振ったのを見て、ホッとした。