そんな中学三年。前髪茶髪。はチュッパチャップスを舌でもて遊びながら通りを眺める。





視線の先には『他人の苦労を買ってでている』若者の姿が。




商店街でも老舗の『せぴあ堂』の跡取り。


柊 真弓(ひいらぎ まゆみ) だ。


背丈はアタシと変わらないにも関わらずもの凄く華奢で儚いその雰囲気。

キッチリと切り揃えられた黒髪はまさに濡れ烏の羽色。



真弓みたいにキレイな顔立ちだったらなぁ…




まぁ、今更悔やんでも仕方が無いのだが。




中学に入るまではアタシと真弓はとてもとても仲が良かった。



中学に入るまで、ね。




中学に入った後はほとんど顏を会わせることもなく、次第にアタシは学校に行かなくなった。





最近の真弓は独り暮らしのお年よりの買い物を手伝ったりとかしてるらしい。


顏も会わせなきゃ話もしない。


そんな関係であるにも関わらず真弓の事が解ってしまうのだから真弓だって最近のアタシの事は理解しているだろう。





援交やって子供が出来て、その子供を堕ろした馬鹿なマキちゃんをさ。