バスターミナルに着くと、拓弥が手を振っていた。
まだお昼過ぎだからか、バスターミナルには
人がたくさんいた。
人混みを掻き分け、
走って拓弥のもとへ向かう。
「……拓弥、これ」
あたしはチョコを拓弥に渡す。
すると、拓弥は笑顔になった。
「…ありがとう
貰えるとは思ってなかったよ」
きっと拓弥は、あたし以外の人からも
たくさんチョコ貰ってるんだろうな……
それはそれで羨ましかったりする。笑
「美緩、可愛くなったね^^」
拓弥はあたしの結んだ前髪を
ちょいちょいっといじる。
一気に赤くなるあたし。
「…可愛くないよ?」
あたしが言うと、頬をむにーと引っ張った。
「可愛いんだから、そんなこと言わない★
……実際、俺が惚れた女だし?笑」
引っ張られている頬が熱を帯びる。
嬉しさと恥ずかしさが混ざりあって
変な感じがする。
「美緩、どっか行こ?」
拓弥はあたしの手を引いて、
バスに乗り込む。
ええっ………!!??
あたし、承諾してないし!
拓弥の強引さに呆れながら
仕方なく、後ろについていく。
「ねえ…どこ行くの??」
「楽しいとこ^^」
「楽しいとこって??」
「そのまんま♪笑」
「意味わかんない~」
「子供はわかんなくて全然いいのっ★」
「はあ~??子供じゃないもんっ」
「俺よりチビなくせに?笑」
「拓弥がでかいだけっ!!」
「おチビちゃん^^♪」
「……うっさい」
拓弥の意地悪……
「は?意地悪じゃねーしっ」
心の中で言ったつもりが
聞こえてたとは…
失敬失敬…。笑
ギャーギャー騒ぐあたしと拓弥。
バスの中は大迷惑^^;笑