「これで授業を終わります。安西(あんざい)くん」



「気を付け…礼」





キーンコーンカーンコーン…―





「やったあ!!今日の授業終わり~♪」



竹本(たけもと)が叫んだ。


その声につられて、みんな教室を出る。




「茉~夢☆?」




「……」




返事が無い。



おかしいな、と思って、茉夢の肩を叩く。




「…うわあっ!!」




茉夢の肩がビクッとして、飛び上がる。



「え~!茉夢寝てたの~?!」


「あははっ☆寝てた~」


「英語の前里(まえさと)キレてたよ~♪」


「ええ、まじ!?」


「…っていうのは嘘でぇ~☆」



軽く嘘をついて茉夢をいじるあたし。



「もー…美緩ちゃーん…
びびったしょ~」


「えへへ♪」




授業の後の茉夢とのムダ話があたしの楽しみだったりもする。



「美緩☆」



と言われ、肩を叩かれる。


後ろを向くと、桜が笑顔で
立っている。




桜はとても美人。


女の子のあたしでも惚れてしまうほど。





「茉夢ちゃんも一緒に水飲み行こ~♪?」


「「うんっ」」