―……ガラッ
「美緩ー?調子はどう?」
「大丈夫?美緩ちゃん」
「美緩~♪」
「美緩ーい☆冷やかしに来た♪」
チャイムが鳴ると、莢耶(さや)と茉夢と美南(みなみ)と梨杏(りな)が入ってきた。
「みんな~☆!!」
「美緩、もう大丈夫なの?」
「うん♪元気元気☆」
みんなが来てくれたおかげで元気になったよ、
とは恥ずかしくて言えないから言わなかった。
本当に友達の力ってすごいと思った。
彼氏とか、好きな人なんかいらないや。
あたしには友達だけいれば、それでいい。
と、あたしは改めて思った。
「あ!そういえばね~次、数学だって…」
「「「「「うげー…」」」」」
みんな数学は嫌い。
そりゃそうだよね♪
あたしなんか勉強全般、苦手で嫌いだし…
「そろそろ行こっか?」
「メタボきれるし☆」
「もー、あいつに会いたくな-い」
加藤綾香(かとうりょうか)。
数学教師…通称、メタボ。
自分がデブだということを全く自覚していないらしい…
「よし♪あたしも行く!
数学苦手だし、わかんないし☆」
「「「「「やったー!」」」」」
そして、あたし達は教室に戻っていった。
その途中に保健の先生に会った。
「坂口さん、もう大丈夫なの?」
「あ、はい☆」
「そう、お大事にね」
先生に言った後、教室に戻る。
高鳴る心臓を押さえて…