「マキちゃ~ん♪」


黒くて長いサラサラの髪に銀縁のメガネをかけた容姿端麗の女の子。


「なに?」


女の子=マキちゃんは俺の方を見ることもなく本を読みながら返事をした。


「マキちゃん、好き♪」

「あ、そっ。静かにして。」


マキちゃんは俺の彼女で付き合って半年になる。


素っ気ないのはケンカしてるわけでも、不機嫌なわけでもないよ。


俺の彼女はツンデレなんだ♪


周りからは〝綺麗だけど、よく付き合えるな″って言われるけど、いつもツンデレなのに時々見せてくれる笑顔がかわいくて一目惚れしちゃったんだ。


今は図書室に来ていて、マキちゃんと向かい合わせに座って、ニヤニヤしながらマキちゃんの様子を見ている。


マキちゃんが本を読みながら、髪を耳にかけてる姿を見てキューンと胸が鳴った。


やっぱり、綺麗だな…


マキちゃんとはまだ手を繋いだ事もキスをした事もない。


そんな事をして、もし嫌われでもしたら死んでしまうかも…俺。


××××××××××××××

放課後、マキちゃんのクラスに迎えに行くと…


マキちゃんがクラスの男子と話をしていて、その2人が妙にお似合いに見えて胸がズキッと痛んだ。


時々恥ずかしそうに微笑んだり、俺と一緒にいる時よりも楽しそう…


そんな時、急に誰かが俺の腕に絡み付いた。