―プルルルルル


マユの携帯に電話してるが、なかなか出てくれない。

何かあったのかな?


―プッ


「あっ、マユ?すぐ出ないから心配したよ。」


「あの…私、マユちゃんの同僚の者なんですが…」


マユが倒れて病院に運ばれたと話を聞いて、慌ててスタジオを飛び出した。


マユ…


マユ…


病院に駆け付けるとさっき電話に出た同僚の人が待っていた。


「あ、あの…マ…ユ、マユは!?」


走って来たせいでうまく言葉が出てこない。


「マユちゃんは今、病室で休んでます。それと、先生がお話したい事があるそうなので…」


そう言われ、先生に話を聞きに向かった。


「あなたはマユさんのご家族ですか?」


「いえ、家族ではないですが…マユと付き合っている者です。」


「そうですか。ご家族ではありませんが、マユさんとお付き合いをしているお相手なら知る権利はありますね。」


先生は少し考えていたが、ゆっくりと話し始めた。


「マユさんは妊娠されていて、まもなく4ヵ月に入ります。過労と不眠で倒れたようですね。今は大事な時期なので、大事を取って2、3日入院された方がよろしいでしょう。」


やっぱり…妊娠してたんだ。


なんで、もっと早く言ってくれないんだよ。


いっつもマユは自分の事は後回しにして、俺を優先させてくれてる。


俺ってそんなに頼りないかな?


マユの寝顔を見ながら、考えていた。


するとマユが目を覚まし、びっくりした様子で起き上がった。