そして、噴水頭じゃなくなり、スカートの下にハーフパンツも履かなくなった。

マリンのようでマリンじゃない感じがしてドキドキしていた。


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―文化祭当日


「アユムくん、執事姿似合ってるよ♪」


「ありがとうございます、お嬢様。」


今は執事になりきってる俺だけど、実は内心マリンの事が気になって仕方がない。


マリンのメイド姿はやっぱりかわいくて…でも素直に〝かわいい″って言えない俺は〝オカマみてー″なんて言ってしまった。


マリンはというと…初めはメイド姿を恥ずかしがっていたけど、今は慣れた様子で仕事をこなしている。


そして、お客、特にヤローに〝一緒に回らないか″と誘われている。


そんな様子を見ているとイライラする。


今だって…


「申し訳ありません、ご主人様。まだ、お仕事がありますので…」


「いいじゃん!マリンちゃ~ん、一緒に回ろうよ♪」

そう言って、マリンの手を握っている。


それを見た瞬間、ムカついてマリンの所に行き…


「ご主人様、申し訳ありませんが、マリンは予定がありますので失礼します。」

そう言ってマリンの手を取り、教室を抜け出した。


「アユム!?」


マリンの問いかけを無視し、使われていない教室に入った。


そして、自分が着ていた上着を脱いでマリンの肩に掛けた。


「アユム?」


「マリン…今日のお前、かわいすぎなんだよ!しかも、他のヤローに触られてんじゃねーよ!あー!今の俺、マジかっこわり~!」


マリンに背を向け、頭をガシガシ掻いていると後ろからマリンに抱きつかれた。

「マリン!?」


「うれしい…」


「えっ?」


びっくりして振り返ると、そこには今まで見たことがない、頬を染めたマリンのかわいい笑顔があった。


「うれしいって言ったの!アユム、かっこよすぎ。」

そんなマリンにドキドキが止まらない。


「あのさ、マリン…」


「ん?」


俺がお前に好きって言ったら、びっくりするかな?


*END*