両side



響「・・・あの、陸様ですよね?」


陸 見たことあるような
・・誰だっけ。

陸「・・・誰? 君。」


響 チッ、面倒だな、
俺の顔に見覚え無いのか。

響「・・・申し遅れました。
私、白井グループの本社の社長秘書をやっております。
白井 響と申します。」



陸 ・・・あのヤローの秘書か、
随分面倒な奴が来たな。


陸「・・・僕は、白井さんを知りませんし。僕は陸様と言う人間じゃありません。
・・これで失礼します。」



響 流石、演技でなのかいつもと口調が違うのか
・・・だから違和感を感じたんだな。

バカ社長と似た性格のはずなのに・・


響「そうですか。
貴方は、榊 陸様では無いと。
榊グループと言えば、白井グループと1,2を争う会社のはず。
・・・まぁ、若すぎだし。
いくら才能がずば抜けていても
私に会ったら一応逃げますよね。」



陸「だいたいそんな人がこんな所に居るわけ無いじゃないですか。」


響「まぁ、陸様。
今日の所は帰りますよ。
・・・あげはさんは、この事をご存知で?」


イラッ

あげはちゃんの名前を
気安く呼ぶなよ。

陸「・・・知ってる分けないよ。
まぁ何となく普通の人では無い事には、気付いているだろうけど。
・・・ボソッ わざわざ安いマンション用意したのに。」



響「ははっ、そうですか。
社長の敵は手強いですね。
まぁ勝敗は見えないですけど。」



陸「・・・僕の最も必要な人を汚される。
・・・何てことが無いようにしてほしいですね。」