「つ~ば~さっ」
シオがやって来て翼とアツシの間に座る。


「お前も酔ってんの?」
アツシが呆れたように笑った。


「酔って、にゃー!!」


アツシ、
「末期やな…」


翼、
「マサキみたいにつぶれないでよ!」



シオ、
「らーらら♪」





杏とリョースケのバカ笑いがふっと三人が静かになったので(横でつぶれているマサキを入れて四人)、響いていた。



「杏とケンみたいや…」


シオが優しくつぶやいた。




「え?」
翼がシオを見つめる。


「あいつらガキっぽいバカみたいなことでもド真剣に盛り上がれてたやん?あーゆうの見てるの好きやってん。」




「シオ?」
マサキも心配そうだ。


「なんでいなくなってしもたん?」
シオは絞りだしたようなかすれた声でいった。



「あいつの代わりなんて俺には無理や…」




シオとケンちゃんは入学当初から仲良しだった。


人見知りのシオに優しく話しかけてくれたのもケンちゃんだった。