「ファイト―!ラスト一周!!」


7月の厳しい日差しをあびながらのランニングはかなりキツイ。



杏はみんなに負けじとベンチに立って声を張っていた。




山下さん、
「杏ちゃん元気ぃ―…」






風が吹いて杏の髪が揺れる。
「おっと!」

杏は慌てて帽子をおさえる…

少し大きなケンちゃんの帽子…





「ラスト半周―!!」
ベンチを飛び出して、杏はランニング中の列へと駆け出した。