「ふ〜ん?」



便秘疑惑を持たれている宗太と、下品な龍雅に少しだけ感謝して、頭の中を切り替えようと鞄から煙草を取り出した。



「明日何時に集合なの?」


ソファーから立ち上がり、美春の質問を背中で聞きながら空気清浄機の前に胡座で腰を下ろし、取り出した煙草に火を付けた。


美春に子供ができてすぐに、宗太が空気清浄機を部屋に置いてから、自然とみんなこの場所で煙草を吸うようになった。



「ん〜と、昼の12時だったっけ?」


「そうだよ」



龍雅の問い掛けに自然と返事をして、二人で思わず身を固めた。


「あーっ!!ほらぁ!!もも知ってるんじゃん〜!!」



思わず龍雅に目を向けると、しまった〜というように眉をしかめ、口をへの字に曲げて龍雅も私を見ていた。


「なによ!!もぉ〜っ……」



不満を口にした美春が、すぐにハッとしたような表情をして口をポカンと開けて一瞬止まり、ドキリとしながら龍雅と共に美春に目を向けた。



な、何か感づかれた?ヤバいよ〜、宗太に怒られる…。



「分かったあ〜!!俊ちゃんの就職祝いでしょ!?俊ちゃん忙しくて時間作れなかったから〜!!」



うん。激しく違う!!それに今更就職祝いって、どんだけ就職してから時間が経ってんの!!


「美春に言ったら、きっとすぐバレちゃうだろうから隠してたんでしょっ!!」



確かに…言ってしまいそうだけどさ………良かった。


こっそり安堵の溜め息を吐いた私と龍雅は、一瞬目線を合わせてから呆れたように美春に視線を向けた。