私の…きもち?
思わず見つめた瑠衣斗の表情に、息ができなくなる。
真剣に私を見つめる瞳は、何の迷いもないようだ。
「俺は、もものそばに居てもいいんだろう?」
話の先が読めない。
るぅは何を言おうとしているの?
輪郭を確かめるように、大きな手のひらが私の頬を撫でる。
その手があまりにも優しいもんだから、胸が熱くなって何かが溢れ出しそうになった。
「…ウソ。ただの俺の自己満足だ。ももからしたら、ただの迷惑極まりないあら治療にしかすぎない」
「るぅ…?」
ふっと和らげた瑠衣斗の瞳が、優しく私を捉える。
目を細めて優しく唇を持ち上げて微笑む姿は、なんだか痛みをこらえているようにも思えてしまう。
「あー……だからな…、分かんねーかな?俺には素直に何でも言えって事なんだけど」
「何でも…?」
「…そう。今思ってる気持ちも、なんでも全部。言いたくない事は言わなくてもいいけどな?」
るぅは、絶対分かってる。
でもあえて言葉にしないのは、今まで私が言わなかったから。
1人でどうにかしようと思って、でもどうしようもなくて、結局殻に閉じこもってしまうだけだった。
気持ちを言葉にするには、重すぎると思ったから。
「暴走しといてなんだけど…。辛さを紛らわす方法の一つでもあると思うんだ。でも、」
その方法とは…きっと、さっきまでの事。
でも私には、無理やりや一方的な感じはしなかった。
むしろ、私の事をちゃんと考えてくれている…そう思ったから。
「そんな理由で、そんな方法で紛らわせても、一時的なものにしかならないしな?」
やっぱり瑠衣斗は、本当に不器用ながらも私を大切にしてくれている。