わ、私…今るぅにな、なにされた…?



何だか少し困ったような、そんな笑みを見せた瑠衣斗が、ギュッと私を抱き締める。


なんだかまだふわふわするけれど、少しずつ意識が戻ってくる。



「あ〜…俺…、余裕ねえよな…」



「…え?」



抱き締められた瑠衣斗の体は、驚くほど熱い。


少し汗ばんだ肌が、私に吸い付いてしまいそうだ。


冷静になっていくにつれて、自分に起こった事を考えると、恥ずかしさでどうにかなりそうだった。



「ごめんな?」



ふいに謝られて、まだふわふわする体をゆっくり離してみる。



すぐ間近にある瑠衣斗の瞳は、真下に伏せられている。



なんでるぅが謝るの?

私はるぅに窮屈な思いをさせてるのに…。



「るぅ…なんでるぅが謝るの?」



ちょっと…いやかなり恥ずかしくてビックリしたけど。


でも、嫌じゃなかった。




「うん…、何かな、ももからすっげえ嬉しい事言われると、スイッチ入っちゃうみたいだ」



「……スイッチ?」



「なんつーの?ももん中、俺でいっぱいにしたくなって…」



染み入るような言葉に、顔がますます熱くなる。




「そしたら、むちゃくちゃな理由なんだけど、ももの気持ちが少し楽になんじゃねえかなって」