やけに熱っぽい瞳が、照明の光を取り込んでギラリと輝いている。


野性的というか、本能的というか、そんな物が垣間見える。


さすがに意味も分かる私は、うまく言える言葉もなく、ただじっと瑠衣斗から目が離せなかった。


縫い付けられてしまったように、その瞳から目がそらせない。


結局何も言えない私は、ゆっくりと顔を傾けて瞳を閉じた瑠衣斗を、唇で受け止めていた。



ハッと気が付いた時には、驚いて薄く開けた隙間から熱くて柔らかい物が侵入してきた。



「んっ…んん!!」



瑠衣斗を押し返そうにも、がっしりと腕を回されていてびくともしない。



与えられる甘い痺れに、頭の芯がクラクラして何も考えられなくさせられる。



必死に腕を突っぱねようと抵抗していた筈なのに、どんどんと力が抜けていき、最後には瑠衣斗のシャツを握り締めている事しかできなかった。



「ん…ふっ、あ…」



息も絶え絶えに、酸素を求めて離れようとする私を、瑠衣斗の手が容赦なく後頭部を押さえつける。


一瞬の隙間も許さないように、ピッタリと唇を重ねられ、中を優しく撫でられる。



耳、首筋、鎖骨、と、優しく手でなぞられ、背中をしならせる。


どうしよう。


すごく嬉しい。だけど、戸惑ってしまう。


身動きする事すらできずに、ただひたすらに瑠衣斗にしがみついた。


慣れない感覚に、自然と甘い吐息が唇の隙間から漏れてくる。


「っ…るぅっ」



背中から瑠衣斗の手が侵入し、パチンと胸の締め付けがなくなり、慌てて顔を離して距離を取る。


その隙をつくように、私の首筋に瑠衣斗の熱い唇が吸い付いてきた。



「やぁぁっ…んっ…」



「…声、聞かせろよ」



体の奥から、ぽっと熱が灯ったようだ。


耳に触れる瑠衣斗の唇と熱い息遣いに、頭が真っ白になっていった。