てゆーか……。
一体るぅの実家って、何部屋あるの……。
そう思ったのはもちろん、違う別の事が頭には浮かぶ。
思わず辺りを見渡してみるが、薄暗いせいかよく分からない。
けど、いつもみんなと借りていた部屋とは全く違う造りと雰囲気で、瑠衣斗の部屋なんだと実感する。
「向こうは2人じゃ広すぎる」
「まあ…そうだね?」
こんな部屋があったなんて、全く知らなかった。
目が慣れてくると、少しずつ部屋の様子が分かってくる。
きちんと整理されていて、物の少ない部屋、ちょっとだけ殺風景にも思える。
なんか、私の部屋と似ている。
「それに、龍雅が居たらガサ入れされそうだし…部屋をひっくり返されそうだろう」
「むしろ、絶対すると思う…」
「…まあな」
何となく…理由は分かったけれど、何故私をここに連れて来てくれたのだろう。
それに、今まで女の子を入れた事ないって…何だか特別って思っちゃっていいのかな?
「あのな、もも」
「うん…?」
顔はこちらを向いているのに、合わない視線。
少し伏せられた目線と、薄暗い灯りのせいか、瑠衣斗の表情が沈んでいるように見える。
思わず見とれてしまうような表情に、私は釘付けになって見つめた。