思わず顔を上げて美春を見ると、むくれたような顔をした美春が、そんな私を見てふわりと笑う。
え…どういう……
「これからは…るぅちゃんがももを守ってくれる。美春はるぅちゃんがももを泣かせたりしたら、いーっぱい説教してやるんだから!!」
何も言えずに美春を見つめる私に、美春がニッコリと笑う。
私は今、どんな顔をしているのだろう……―――。
「彼氏ができても、結婚しても、ママになっても、美春とももはずーっと一緒だよ?」
「…みは……」
「ちょーっとだけ、ほんのちょーっとだけ、るぅちゃんにもも取られた事が悔しいけどねっ♪」
目の前の美春が、歪んで見えるのは沢山の湯煙のせいなのだろうか。
何だか喉の奥が詰まって、体が熱い。
あぁ…私きっと、のぼせちゃったのかな?
でも何でだろう。
のぼせてるはずなのに、こんなにも気持ちが満たされているのは何でだろう。
「うわぁ!!ももが泣き虫になっちゃった!!」
「…へへ。ホントだね」
嬉しそうに笑ってくれる美春が、大好き。
私を愛してるって、周りからしたらビックリするような事を言う美春が、私は大好き。
泣き虫になっちゃったのはね、るぅのせいなんだよ。
これからいっぱい、美春にるぅの話をしよう。
これからいっぱい、話せなかった事を話そう。
これからいっぱい、私の気持ちを話そう。
これからもずーっと、一緒に居ようね。
「やだもう!!ももちょー可愛いちょー可愛い!!るぅちゃんに美春ヤキモチ妬いちゃう!!」
ホントに、ありがとね。