「美春…なんかゴメンね」
「え?なあ〜に突然?」
あれから、みんなが散々瑠衣斗をいじり倒した後にようやく解散し、今はそれぞれお風呂へとやってきていた。
今日は、美春が妊娠しているともあって、内湯の方へ2人で来ている。
内湯と言っても、本当に立派な岩風呂で、美春が再び歓喜の声をあげたのは言うまでもない。
「うん…美春には一番に…直接言いたかったから」
何だか申し訳なくなって、湯船に口を埋めた。
白い湯気がもんもんと立ち上る中、私と美春は岩を背に並ぶようにして座っている。
久しぶりに見た美春のお腹は、思ってた以上に大きく、そんな姿に内心感動してしまった。
顔を上げれないままの私は、美春の視線を横から受け止める。
ずっと一緒に居て、私を支えて見ててくれた人。
友達?
親友?
そんな言葉では言い表せない程の、私にはかけがえのない存在の人。
だからこそ…私の口からきちんと言いたかった。
「うん。本当だよ!!美春ちょっと寂しいもん!!」
やっぱり…そうだよね。
るぅとごちゃごちゃしちゃった時だって、本当に心配してくれたし、応援だってしてくれたのに……。
私ったら、あれから何の相談もできなかったんだ。
自分で解決しようとばかり考えて、美春の気持ちまで考える余裕が無くなってたんだ。
顔が上がらない私に向かって、美春が深く溜め息をつく。
こんな時、どうしたらいいんだろう。
「あ〜あ。ももを一番近くで守ってくのは、ずーっと美春だと思ってたのになあ」
「……え?」