「あ…と…う、うん。その…直接話したかったんだけど…」
言葉を選びながら話していても、頭の中はぐちゃぐちゃで、何をどう話せばいいかなんて整理もできない。
表向きは変わらなくても、気持ちの部分ではパニックだ。
やっぱり、美春は大切な人だから…きちんとした形で、報告するべきだと思ってたし……。
「え、え、ほ…ホント?ホント…に?」
まるで何かの脱け殻のような、譫言のように言う美春に、不安が生まれる。
どうしよう…。美春、変に思ってたりしかいかな?
ちゃんとすぐにでも報告すべきだった?いやでも…美春には絶対に、直接会って話したかったし……。
そう考えれば考える程、頭の中がぐちゃぐちゃに散らかっていく。
ポカンとする美春を余所に、私の方がパニックに陥りそうだ。
「ほ…本当…。言うタイミングがなくて…ごめ」
「きゃ〜〜〜あ!!!!本当にい!?本当に本当ぉ〜!?」
えっ……。
私の声を遮るかのように、突然の美春の大声に、私と私の膝に乗っている隼人君がピクリと飛び上がる。
突然の美春の声に、今度は私がポカンとする番だ。
目を白黒させる私を余所に、美春は完全に興奮状態だ。
「そうなのそうなのぉ〜!?ビックリした!!やだもう早く言ってよー!!!!」
「あ…は…ごめん…」
「んもお〜!!来るときも3人で、どうやって2人をくっつけるか作戦たててきたのにぃ!!」
「え?作戦?」
訳も分からない私は、どこにどう視線を向けてもいいかさえ分からなくなる。
一体作戦てなに!?てゆーか、私の方こそなにが何だか分からないよ!!!!