「きいやぁぁぁ〜!!ももぉ〜!!会いたかったぁぁ〜!!!!」
「み、美春ちゃ…そんなにこっ興奮したら…体に悪っ…」
翌日、夕方になる頃には、美春達がやって来た。
美春から連絡があり、家の外で待っていた私は、一目散に車から飛び出してきた美春に、ぎゅうぎゅうと抱きすくめられたのだ。
「俊ちゃんと慶兄ったらね!?寄り道ばっかりするんだよ!?美春は早くももに会いたかったのに!!」
「う、うん、そうなんだ。美春疲れてない?体は?大丈夫?」
相変わらず興奮の収まらない美春を、私は落ち着かせようと抱き付いているままの美春の背中をポンポンと叩く。
そんな私の声にようやく顔を上げた美春が、満面の笑みで私を見つめる。
「全然へーき!!もお、もも心配しすぎ!!」
「…お、着いたか〜!!」
声のした方へと振り返ると、私と美春の声を聞きつけたように、龍雅が玄関から顔を覗かせる。
ニッコリと笑う龍雅が、そう言いながら近付くと同時に、宗太と瑠衣斗も姿を表した。
「相変わらず、元気な妊婦さんだなあ」
「間違いねえ。お腹の子供がビックリしてそうだ」
そんな宗太と瑠衣斗の言葉に、緩みかけていた美春の腕に、再び力が入る。
「だって、早く会いたかったんだもん。それに、この子だって早くももに会いたかったに違いないも〜ん♪」
ぶくっと頬を膨らませて見せる美春に、思わず顔が綻ぶ。
美春の気持ちは、いつになっても素直に嬉しい。
感情を素直にぶつけてくれる美春に、私はいつも救われるようだ。