優しく重ねられる唇と、頭部に添えられた力強い手。


一瞬の隙間も許さないような瑠衣斗に、私は八方塞がりだ。



どんなに逃げても、追いかけてくる瑠衣斗の熱い舌に、私は簡単に捕まってしまう。



段々と深くなる甘いキスに、抵抗する力さえも奪われていく。



激しく私を求めているのに、とても優しい唇に、いつの間にか自分が溺れてしまう。



息も上がってくると同時に、頭の芯までもが痺れてくる。




「んっ…る…」




お互いの息遣いが混じり合い、体の奥から熱くなる。


何気なく添えた手のひらに、驚くほど早い瑠衣斗の鼓動。


そして、熱い体。



何度となく与えられる口づけに、完全に思考なんて飛んでいた。



いつの間にか夢中にさせられ、まるで自分から求めるように瑠衣斗にしがみついていた。



混ざり合うその音に、気持ちが加速する。



もっともっと、るぅと混ざり合いたい。

溶けてくっついて、離れないように一緒になれたらいいのに。



そんな事をぼんやりと考えていた私に、チュッと軽く音を立ててようやく唇が離れた。




頭がぼーっとして、力の入らない私の体を、優しく笑いかけた瑠衣斗が優しく抱き締める。



瑠衣斗の肩に顔を埋めて身を任せるしかできない私は、ドキドキと力強く鼓動する瑠衣斗の鼓動を、胸で感じた。




「抵抗してくれないと、こっちが歯止め効かなくなるだろう」



そんな言葉と共に、再び強く抱き締められた。