…―――――――――
眩しい光に、うっすらと目を開けた。
「…うぅ〜…ん」
カーテンの隙間からは、もう太陽が昇っている事が伺える。
こんなに穏やかな気持ちで目が覚めたのは、いつぶりだろう。
「おはよう」
すぐ近くで聞こえた声に、まだ頭の覚めないまま、その声のした方へと振り返る。
「……!?」
え!!えっ!?ええぇ!?
「…何だよその顔」
呆れたような顔ではあるが、口元に笑みを浮かべた瑠衣斗が、私を優しく見つめる。
あ…あぁ…そっか。
昨日はるぅと一緒に………。
昨夜の事を思い出すと同時に、徐々に顔が熱くなる。
サラサラの少し長い前髪が、サラリと瑠衣斗の色素の薄い瞳の前に流れ、そんな髪をかきあげながら笑う瑠衣斗に、胸がギュッと締め付けられる。
「お…おはようございます…」
恥ずかしくて恥ずかしくて、布団をグッと掴んで口元を隠した。
できれば顔まで隠したいんだけど。
「何で隠れるんだ」
と、言われるだろうから口元だけ隠したんだけど。隠れてないもん。
そんな私を、伸びてきた手が優しく髪を掬うように頭を撫でる。
何だか猫の気持ちが分かるような、気持ちよさに目を閉じたくなる。
あれ?そう言えば……。
「頭…ウニ頭じゃない」